本棚の住人の鉄道忘備録

個人的に気になった鉄道に関するテーマで書いているブログです。

21世紀の鉄道ファンを驚かせたC11の門デフの復活の舞台裏。

 


引用先 http://ozekin.blog.fc2.com/blog-entry-705.html

 

c11も門デフを装備した車両もありましたが、どんな目的で装備したのか?その後どうなったのでしょうか。

 

 

 

c11も装備した門デフとは何か?

 

 

引用先 https://www.asahi-net.or.jp/~aj4s-ski/aizu5-1/newpage4.htm

 

c11で九州で使われた車両で見かけることができた門デフですが、正式には小倉工場式デフレクターのことで、門鉄型デフレクターとも呼ばれていますが、それがいつの間にか門デフということになりました。

 

門デフもいろいろとバリエーションがありますが具体的な分類についてはネコパブリッシングから刊行された門デフ物語に詳しい門デフの種類が出ています。

 

門デフといえば何はなくてもc57になりますが、この組み合わせは格好いいの一言につきますが、c57が門デフを装備した理由については高木宏之氏が書いた国鉄蒸気機関車史の第7章のc54、c55、c57の94ページから95ページにかけて門デフに関する記述が出てきていますが、

 

その記述によると門デフが作られた理由はというと、


・バイパス弁の検修をしやすくするため。

 

・煙室前面中央部にあたる風の補足。

 

という目的でc57につけられたということになりますが、実際に効果はあったのか?というと、バイパス弁の検修角形のデフレクターの時よりも若干やりやすくなった。

 

あと、煙室前面中央部にあたる風の補足についてですが、これについては煙室前面にあたる空気の下半分が左右に逃れるようになったということですから、それなりの効果があっただけで、決して満足できる結果は得られなかったというのが本当のところでありましたから、c11が門デフを装備したのもc57と同じ狙いがあったということではないでしょうか。

 

 

c11で門デフを装備した車両は少なかった。

 

 

 

引用先 http://myphamgiadinh.vn/002232950659898.html


門デフを装備した蒸気機関車は九州全体で、200両を超える車両がありましたが、そのうちc11は11両だけさらに松浦線を担当した佐々区に配属された車両だけで見られた装備品になります。

 

そうしたこともあって九州地方でもなかなかお目にかかることができないレアな車両だったということになりますが、

 

 

逆に言えば松浦線で使われたc11で門デフ以外の車両の方が珍しかったのではないでしょうか。

 

 

c11で門デフを装備した車両が最後は会津線などで使われていた。

 



 

引用先 http://slgenneki.blogspot.com/2017/12/c11-1973814.html

 

 

門デフを装備したc11は、蒸気機関車が終焉を迎えるころに全般検査が大きく変わった関係で、九州から会津若松へと移動した車両が出てきました。

 

 

それが今も会津田島駅前で保存されているc11254号機ですが、c11254号機ですが会津若松区に来てからは会津線只見線で貨物列車を担当していましたが、

 

会津若松区の乗務員の方もc11254号機が来たときには驚いたのではないでしょうか。これまで使っていたc11とはデフレクターの形が異なっていましたから。同じ機関車であっても配属された場所が違えばこんなの違うのかというくらいのショックを受けたのではないでしょうか。

 

 

そしてc11254号機も最終的には会津若松区で廃車となり、今も会津線のゆかりのある会津田島駅前で保存されていますが、現存するc11の保存車で門デフを装備した唯一のc11になります。

 

 

c11の門デフが21世紀になってから復活した。

 

 

引用先 https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/736656.html

 

国鉄時代には松浦線でしか見ることがなかったc11の門デフですが、平成になってから復活するというようなことがありましたが、

 

それがどこだったのかというと大井川鉄道で運転されているc11190号機が門デフを装備しましたが、c11190号機といえばお召し列車も担当した車両で、今は大井川鉄道で動態保存されていますが、

 

なぜ?c11190号機が門デフを装備したのかというと、

 

2016年になりますが大井川鉄道蒸気機関車の本線営業がはじまってから40年になります。それを記念して鉄道関係の書籍も出版しているイカロス出版とタイアップで、ファンからの要望に応えて行われたものでありましたが、

 

この時c11190が装備した門デフは新規に作られたものでありましたが、21世紀になってから門デフのc11が復活したというのですから多くの鉄道ファンを驚かせたというのですから、それだけ門デフを装備した蒸気機関車がいかに根強いかということを証明したということになります。

 

そうなると東武鉄道で使われているc11123やc11325も門デフになるのでしょうか?この辺はこれからということになりますが、もしかしたらという可能性もあるのではないでしょうか。

 

 

JR東日本のc57180でも門デフが実現しましたし、秩父鉄道のc58363でも門デフが実現しましたから、それらから推測する限りではもしかしたらということもあり得るのではないでしょうか。