本棚の住人の鉄道忘備録

個人的に気になった鉄道に関するテーマで書いているブログです。

鉄道会社の謎解き:私鉄でも活躍したキハ20の系列車を発掘してみた。

 

引用先 https://www.kipio.net/kt-kh20.html

 

私鉄にもキハ20と同系の車両や、国鉄で廃車になった車両を譲渡してもらったケースもありましたが、どんな車両がどこの鉄道会社が保有していたのでしょうか。

 

 

 


キハ20の私鉄で有名な車両といえば。

 

 

引用先 https://raillab.jp/photo/6036


キハ20と似た車両が、私鉄にあった理由は国鉄への乗り入れが検討されていた関係で、キハ20と似た車両を導入した例がありますが、その一例が千葉県の小湊鉄道のキハ200ですが、

 

 

 

引用先https://raillab.jp/series/1871

 

小湊鉄道のキハ200は、国鉄のキハ20とそっくりな車両で、エンジンや台車なども含めると国鉄で使われていたキハ20と同じになりますが、国鉄のキハ20との違いは、

 

・ヘッドライトの位置が運転手側と助手側についている点。

・室内がロングシートであること。

・トイレがない点。

 

ですが、それを除けば完全にキハ20から派生した車両ですが、なぜ小湊鉄道のキハ200がキハ20と似ているかというと、国鉄の千葉駅までの直通運転に対応するためで、1963年から1964年の夏期に運転された千葉から養老渓谷までの直通列車が運転されたということもありましたが、

 

まだこの当時の房総西線、今の内房線も電化されていなかったということもあり、ディーゼルカーが複雑な運用をこなしていた関係で、キハ20も使われていましたから、それこそ国鉄と私鉄のキハ20が一つの列車で運転された稀なケースでありました。


キハ20と似た車両を保有した私鉄は、長崎県を走る島原鉄道もありますが、島原鉄道長崎本線への乗り入れをする関係でキハ20と同じ車両を所有していましたが、

 

島原鉄道のキハ20形は、キハ2001 - 2003国鉄のキハ20とそっくりな車輌でありましたが、それでも細かい違いも出ていましたがどんなところが違っていたかというと、

 

キハ2001と2002はキハ20の0番台と同じバス窓の車両で、台車がDT19C・TR49C

 

 

 

引用先 https://mikisuto.exblog.jp/30821345/

 

 

2003は、キハ20 200番台と同じで2段上昇窓車で台車がDT22A・TR51A

 

 

 

 

引用先 http://kanorail.peewee.jp/shimabara/shimabara.htm

 

そして国鉄のキハ20との違いは、小湊鉄道のキハ200と同様にトイレがないことと、晩年は国鉄急行色に準じた塗色の前頭部に、3本ひげの入る島鉄急行色の点が国鉄で使われていたキハ20との違いになります。

 


キハ20系ディーゼルカーでかつて私鉄が所有していた車両は?

 

 

 

引用先 https://raillab.jp/photo/198303

 

小湊鉄道島原鉄道以外に、国鉄のキハ20と似た車両を保有していた私鉄は、どこだったかというと、


雄別鉄道キハ49200Y形 (1 - 3)

 

 



引用先 https://ameblo.jp/ooyubari9237-2019/entry-12489804844.html

 


雄別鉄道が所有した車両も、キハ20形の一員の北海道向けのキハ21と似た車輌でありますが、北海道向けのキハ21はキハ20の0番台と同じバス窓の車両でありました。

 

雄別鉄道キハ49200Y形キハ21との違いはトイレがないこと、台車がTR29タイプの菱枠形台車でありましたが、同鉄道が廃止になった後、関東鉄道に譲渡され、キハ760形の761 - 763として使われていました。

 

 

 



引用先 http://g-gauge.world.coocan.jp/PROTOTYPE/KANTO/810.html

 

 

津軽鉄道キハ24000形(24021 - 24024)

 

 



引用先 https://www.tsd.co.jp/koubou625/tsugaru/tsugaru1.html

 

 

この車両もキハ20と同系の車両ですが、違いはトイレがないことと窓が一段上昇窓であることですが、この点は晩年、JR東日本で使われていたキハ52も窓を一段上昇窓にした車両がありましたから、まさにその先駆けといってもいい車両です。

 

 

 


キハ20で私鉄に譲渡された車両もいろいろある。

 

 

引用先 https://www.kanorail.com/DC_local/kiha20kei.htm

 

キハ20は、国鉄で廃車になってから私鉄に譲渡された車両もありますが、どこの私鉄が所有していたかというと次のようになります。


鹿島臨海鉄道

 

鹿島臨海鉄道国鉄からキハ20を譲渡された私鉄の一つで、その理由は大洗鹿島線開業用に伴い車両が足りなくなるということでキハ20を譲渡してもらい、

 

鹿島臨海鉄道時代の形式はキハ2000形(2001 - 2004)

 


https://hosomio.blog.fc2.com/blog-entry-186.html?

 

になりましたが、鹿島臨海鉄道で廃車になった後、今度は茨城交通湊線へと譲渡されました。

 


茨城交通ひたちなか海浜鉄道


ひたちなか海浜鉄道は、キハ20が現役で活躍している私鉄でも知られていますが、茨城交通湊線時代には鹿島臨海鉄道で、廃車になった車両を譲渡して使っていました。

 

 

引用先 https://ken-k.cocona.jp/phto104/ibakou03.htm

 

 

そしてキハ20との繋がりはその後も続き、水島臨海鉄道で使われていたキハ20形キハ210を1996年に譲渡してもらい、キハ20形キハ205として今も使っていますが、

 



引用先 http://transnet.client.jp/train_gallery/minato/minato_20.html


現在の運用は定期的な運用には入らずに、イベントなどでの運用に入っていますが、今では本当に貴重となったキハ20が、現役で使われているということでも有名です。

 

 

水島臨海鉄道

 

 

引用先 https://news.mynavi.jp/article/trainphoto-157/

 

水島臨海鉄道は、国鉄ディーゼルカーが使われている有名な私鉄で、古くはキハ10が、今はJR東日本で使われていたキハ37キハ38も使われていますし、さらに今では貴重になったキハ30も所有していますが、水島臨海鉄道もキハ20との縁が強く、これまでに12両のキハ20を所有していましたが、そのうちのキハ211と212は、JR四国時代の1990年代に窓がユニットサッシに改造された車両でありました。

 

 

 


引用先 https://blog.goo.ne.jp/umino_tabibito_rail/e/418ad6ff44ea9303fde63e134b27249f

 

 

それと水島臨海鉄道で使われていたキハ20形ですが、キハ205が廃車になったのち、動態保存で残されています。


島原鉄道

 

島原鉄道自社発注のキハ20がありましたが、それ以外にも国鉄で廃車になったキハ20が譲渡されていましたが、自社発注車と国鉄の車両が使われていたという点から見ても稀なケースですし、

 

JRになってからも引き続きJR西日本からキハ20を譲渡されたり、水島臨海鉄道で使われていたキハ211・212も譲渡されるなどハ20天国でありましたが、国鉄JR西日本などから譲渡された車両は、これまで島原鉄道が所有していたキハ20形の続きの番号で2005 - 2019となりました。


島原鉄道で使われていたキハ20は、国鉄などから譲渡された車両にはいろいろな色の車両がありましたがどんなものがあったかというと、

 

島鉄標準色(通称「赤パンツ」)

 

 

 

引用先 http://www.uraken.net/rail/chiho/shimabara/kiha20.html

 

 

・「島鉄ハッピートレイン」色

 

 

引用先 http://rw-kusamakura.travel.coocan.jp/06shimatetsu.htm

 

 


国鉄一般色

 

 

 

引用先 http://www.uraken.net/rail/chiho/shimabara/kiha20.html

 

 


国鉄首都圏色

 

 


引用先 https://raillab.jp/photo/41910

 

 


島鉄急行色

 

引用先 http://geo.d51498.com/kbtpage/shimabara.htm


とまあ、これだけカラフルな車両がありましたから、それだけキハ20形が使いやすかったからこそ、長く島原鉄道で活躍していましたが、島原鉄道国鉄などから譲渡された車両に共通しているのはトイレが閉鎖されているというところになります。

 

これだけ島原鉄道で活躍したJRから譲渡されたキハ20ですが、トミックスからハイグレード仕様で製品化してもらうことはできないでしょうか?

 

仮にトミックスから製品として出たとしたらいろいろな塗装の車両があるだけに、いろいろな組み合わせでの運転も楽しめるということではないでしょうか。

 

あと水島臨海鉄道仕様なども製品化してもらえたらありがたいです。