本棚の住人の鉄道忘備録

個人的に気になった鉄道に関するテーマで書いているブログです。

機関車デゴイチの標準型と呼ばれているグループはどんな車両か?

引用先 https://www.city.nakatsugawa.lg.jp/soshikikarasagasu/bunkashinkoka/2/15286.html

 

機関車デゴイチの標準型といえばJR東日本で活躍している498号機にやJR西日本山口線で復帰が待たれる200号機もありますが、

 

今も現役で活躍している蒸気機関車の代表格である機関車デゴイチの標準型とはそもそもどんな車両なのでしょうか?

 

 

機関車デゴイチの2次型と呼ばれる標準型ってどんな車輌か?

 




引用先 http://supermoon204.blog.fc2.com/blog-entry-367.html

 


JR東日本に所属する機関車デゴイチの標準型の498号機とJR西日本に所属する機関車デゴイチの標準型の200号機ですがそもそもどんな機関車かというと、


・機関車デゴイチ全体の中でも製造数が最も多く作られた車両で、

 標準型については753両が作られました。

 

・夕張線での石炭列車をはじめ貨物列車でも活躍しましたし、
 肥薩線などの山岳路線では旅客列車も担当した車両。

 

・貨物用の機関車としてたびたびお召し列車も担当しましたがその一つが、

 1971年に伯備線運転された際に本務機を務めた838号機があります。


機関車デゴイチの標準形には5台の先行量産車があった。

 

 

引用先 http://www2s.biglobe.ne.jp/~makoto_w/SL/uetud51/d510088.htm


機関車デゴイチの中で最も多く作られたグループでもある標準型ですが、

 

実は標準型が作られるにあたって、

 

5台が先行量産車として作られましたが、

 

番号でいくとD51 86からD51 90になりますが、


機関車デゴイチの標準型に先行量産車があるのかというと、

 

その前の機関車デゴイチでナメクジとも呼ばれている1次型が、

 

引用先 http://kokutetu.michikusa.jp/newpage184.html


作ってみたはいいのですがいろいろと問題点が出てきたというのですが、

 

その一つが重心がやや後ろよりであったということで

乗務員の方達からも何とかしてほしいという要望も出ましたし、

 

それとD51の1次型(初期型)であるナメクジについては、


D51の標準型ではヘッドライトと煙突の間にある給水温め器が、

1次型であるナメクジでは煙突から伸びているケーシングの中に入って
いたというのですが、

 

なぜそうなったのかというと、

 

全検などで工場に入場して整備する際ですが予備の部品と交換して、

 

整備する時間を短縮するという狙いで給水温め器がケーシングの中に入って
いましたが、

 

ただ、その当時の鉄道省の財政事情がそれを許さなかったということもありましたから、

 

いざD51の1次型(初期型)を作ってみたらいろいろと問題ばかり出てきたということで、

 

明らかに失敗作だったということもあり、


それならモデルチェンジしてみたらどうだという

ことで作られたのがD51の標準型でありましたが、

 

ただ、機関車デゴイチの標準型を作るにあたって、

 

実際にD51の1次型(初期型)とれだけ作業効率が改善できるか、

 

費用はどれくらいかかるかということを比較する目的で、

 

機関車デゴイチの標準型の先行量産車が作られたというのですから、

 

これが結果的によかったということで、

 

その後、民間の車両メーカーだけでなく鉄道省の工場でもD51の標準型が量産されたというのですから、

 

機関車デゴイチの標準型については1次型よりもそれだけ作りやすくなったということでありました。


ちなみにですがD51の標準型の先行量産車についてですが、

 

5台のうち2台が現在も静態保存で残されていますが、

 

番号とどこに保存されているかというと、

 

D51 86号機については静岡県にある浜松市フラワーパーク

で保存されていますが、


D51 86号機といえば鉄道省の浜松工場が作った標準形トップナンバーで、

晩年は北海道で活躍しましたが、

 

引用先 https://www.steamlocomotivejapan.com/d51-86

 

今保存されている状態はというと晩年の北海道で活躍した切り詰めデフを装備した姿のままであります。

 

そしてもう一台はというと、

 

D51 89号機になりますが、

 

 

引用先 https://www.steamlocomotivejapan.com/d51-89


どこにあるのかというと、

 

静岡県のお隣にある愛知県の豊橋市にある豊橋総合動植物公園に保存されていますが、


D51 89号機ですがナンバープレートが緑に塗装されていますが、

 

前面と機関士側と機関助手側のナンバープレートについては形式入りのままというのですから、

 

それだけでも貴重な個体になりますが先行量産車の5台のうち、

 

2台が綺麗な状態で残っているというのも、

 

奇跡的なものではないかと思えてなりませんが、

 

蒸気機関車についても廃車になった後で保存したのはいいのですが、

 

荒れてしまった末に解体されてしまうなどということも実際に起きているだけに、

 

先行量産車のD51の5台のうち、

 

2台が綺麗な状態として保存されているというのですから、

 

それに関わっている方達の努力も並々ならぬものではないでしょうか。



機関車デゴイチの標準形のデンターの台車は2種類あった。

 

それと機関車デゴイチの標準形についてですが、

炭水車に使われている台車が2種類ありますが、

 

どんな台車かというと、

 

一つ目が一体鋳鋼製のLT241

 




引用先 https://hobbycom.jp/my/B-17/diaries/29636


もう一つが鋲接板台枠構造のLT202

 

 

引用先 https://www.imon.co.jp/webshop/index.php?main_page=product_info&products_id=142763

 


になりますが、

 

具体的に番号で見ていきますと、

 

前者については先行量産車のD51 86から90、
D51 101から106、D51 199から211
までになります。

 

そして後者についてはというと、

 

D51 107から198、D51 212から845までになりますから、

 

機関車デゴイチの標準形で体鋳鋼製のLT241についてはレアな車両になりますが、

 

この二つの台車についてですがD51から改造されたD61にも引き継がれており、

 

一体鋳鋼製のLT241についてはD61 5号機のみで、

 

残りの5台については鋲接板台枠構造のLT202になります。

 

それとJR西日本に所属しているD51 200号機ですが、

 

この車両も元々は炭水車の台車については一体鋳鋼製のLT241でありますが、

 

なぜか鋲接板台枠構造のLT202に変わっているというのですが、


D51 200号機ですが現役時代は集煙装置を装備して中津川機関区に配属されていましたから、

 

 

引用先 http://tsushima-keibendo.a.la9.jp/JNR-kisoji/kisoji3.html

 

そうなりますと炭水車の台車が変わったのは、


中津川時代にはすでに鋲接板台枠構造のLT202に交換されたということなのでしょうか?

 

似たようなケースとしてさいたま市にある鉄道博物館に保存されているC57 135号機についても炭水車の台車が変わっているというのですが、


C57 135号機ですがC57の1次型のグループで炭水車の台車については
一体鋳鋼製のLT241でありますが、


晩年については鋲接板台枠構造のLT202に交換されたということですから、

どの時点で炭水車の台車が変わったのかという謎が出てきます。

 

ちなみにですがNゲージでD51の標準型が最初にカトーから製品化された際ですが、

 

炭水車の台車が一体鋳鋼製のLT241でありましたから、

 

今考えてみたらその当時、カトーから製品化されたD51の標準型についてはレアな方を選択していたということになりますが、

 

なぜそうなったのかということについてですが、個人的な推測になりますが、

同時に発売された初代の機関車デゴイチの1次型と炭水車の部品を共用したというのであれば、

 

 

カトーから発売された初代の機関車デゴイチの標準型の台車が一体鋳鋼製のLT241であるという話の筋も通るということになります。

 

そして今、カトーから出ているD51の標準型はというと炭水車の台車が、

 

鋲接板台枠構造のLT202の車両になりますが、

 

カトーから製品化されている機関車デゴイチについてはなめくじと呼ばれた1次型の原型車がまだ製品化されていませんが、

 

仮に原型の機関車デゴイチの1次型が製品化されたあかつきには、

 

分配パーツなどを利用して炭水車の台車が一体鋳鋼製のLT241も再現できるということになりますが、


機関車デゴイチの標準型についても細かく見ていきますと、

 

本当にマニアックな違いがあるということになります。