本棚の住人の鉄道忘備録

個人的に気になった鉄道に関するテーマで書いているブログです。

機関車デゴイチの準戦時型とはどんな車両でどんな特徴があるのか?

 

引用先 https://c5793.ebo-shi.com/kishanoomoide-nagano04.html


機関車デゴイチの3番目のグループに当たる準戦時型と呼ばれているグループの車両はどんな車両で、

 

一つ前の標準型とはどんな違いがあるのでしょうか?

 

戦時型とはどんな車両なのでしょうか?

 

p7472s

 


機関車デゴイチの準戦時型は太平洋戦争の中盤に作られた車両だった。

 

 



引用先 http://edoky3069.la.coocan.jp/00101200hakodate2.html


機関車デゴイチといえば国鉄で作られた蒸気機関車の中でも、

作られた台数が多いということでも知られていますが、

 

機関車デゴイチといえば圧倒的に多い標準型がよく知られていますが、

 

ほかにもナメクジとも呼ばれている半流線形の1次型もありますが、

 

このほかにも太平洋戦争の中盤に作られた準戦時型のグループに
ついては戦時色が濃く出てきた車両でありました。

 

 

機関車デゴイチの準戦時型とはどんな車両か?

 

それで機関車デゴイチ準戦時型ですがいつ作られた車両のことかというと、


1943年度製造分で番号で見ていきますと、

d51 848~d51 863
d51 866~d51 949

 

画像は準戦時型のd51 855

 

 

引用先 http://b767-281.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/19741975-6-d5-3.html

までのグループですが、

 

 

このほかにも2次型の標準型で計画された
d51 746とd51 747
d51 846とd51 847

も準戦時型で落成しましたが、

 

太平洋戦争でいえばガ島の攻防が終わり、

 

日本側がガ島から撤退しなければならなくなった時期になりますから戦局も徐々に悪い方になってきた時期でありました。

 

機関車デゴイチの準戦時型と標準型はどんなところが違うのか?

 

引用先 https://www.pinterest.jp/pin/669910513292870577/

 

それで機関車デゴイチの準戦時型の特徴についてはというと、


・ドーム部分がかまぼこ型であること。

デフレクターが木製であったこと。

・ランニングボードも直線的であったこと。

・炭水車についても車体の上半分が木製であったこと。

 

そもそも機関車デゴイチの準戦時型については太平洋戦争が徐々に激化してきたということもあり、

 

鉄などの金属資源を軍艦などの建造に優先しなければならなかったということで、

 

標準型と呼ばれている2次型のグループと比べても金属資源の節約と量産性を重視した結果、各部工程の簡略化が推し進められた結果、

 

ドーム部分などが直線的なデザインになったというのですが、

 

特にドーム部分がかまぼこ型になっているのもそうした理由からですが、

 

機関車を作るうえでも欠かせない鉄も軍艦の建造に回されればこうなってしまうのも当然のことでありました。


●機関車デゴイチの準戦時型を担当したメーカーはどこなのか?

 

引用先 https://tetsumaru.jp/user/93/photo/category/336/

 

じゃあ?機関車デゴイチの準戦時型を実際に担当したメーカーはというと、


日立製作所


三菱重工


川崎車輌


・汽車製造


日本車輌製造

 

5つのメーカーになりますが、

 

さらに鉄道省の浜松工場と鷹取工場も準戦時型の製造に関わりましたが、

 

機関車デゴイチの準戦時型ですが2次型と呼ばれている標準型とほほ同じということですから、

 

引き続き民間のメーカーが担当していましたが、

 

それでもさばききれない分を鉄道省の2つの工場が担当したということでした。

 

●機関車デゴイチの準戦時型は戦後どうなったのか?

 

 

引用先 https://ameblo.jp/yururunotoki/entry-12518593492.html


そして太平洋戦争も終結し、

 

戦後になってからですが機関車デゴイチの準戦時型についてはというと、


戦後になってから修繕工事を受けた結果、

 

準戦時型の特徴でもあったかまぼこドームが標準型にも使われているドームと同じものになったり、

 

炭水車についても木製が使われていた部分が鋼製に変わったりと、

 

明らかに戦時色が消えていきましたが、

 

それでも車両によってはドームがかまぼこドームのままであったり、

 

デフレクターについては木製時代の枠組みそのまま生かして

鋼製ものになったりと、

 

画像は準戦時型のd51789号機になりますが、

 



引用先 http://pleiades.la.coocan.jp/month/119.html

 

戦時色を残した車両もありますが、

 

準戦時型が戦後になってから修繕工事を受けた例として有名なのは、

 

奈良機関区に配属され関西本線の加太越でも活躍したd51 882号機

 

 

引用先 https://koaarr.exblog.jp/31735237/


d51 906号機

 


引用先 https://crewcs.exblog.jp/19994716/


になりますが、

 

元々882号機と906号機についても準戦時型として落成し、

 

戦後になってから修繕工事を受けたら標準型と同じ車両になりましたが、

 

906号機についてはあきらかに準戦時型の特徴でもあるかまぼこドームの特徴を色濃く残していることがわかりますが、

 

戦後になってから修繕工事を受けた準戦時型の例としても有名な車両でもありました。

 

機関車デゴイチの準戦時型については太平洋戦争の激化の中で作られた車両でありましたが、

 

太平洋戦争の開戦が1年遅れていたら2次型の標準型として落成していたかもしれない車両でもありましたが、

 

戦争の影がこんなところまで影響していたということをよく表した車両になります。