引用先 http://d51791.com/pg26fukagawa.html
バークシャー型で不運な車両でもあるd61ですが戦前にも似たような車両も計画されていましたが、どんな車両だったのでしょうか?
引用先 https://raillab.jp/photo/43175
d61形蒸気機関車は、動輪の配置が1D2で、バークシャーですが、
そもそもd61形蒸気機関車と同じ動輪の配置の車両についてはどんな車両があったのかというと、
戦時中に作られたd52を戦後になってから改装された末に誕生したd62。
引用先 https://raillab.jp/photo/85547
大正から昭和の初めにかけて作られた機関車デゴイチの一つ前に当たるd50から改装されたd60。
d60 46
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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/708723/
これらの車両の共通点はd61形蒸気機関車と同じ動輪の配置が1D2で、バークシャー型になりますが、
その中でもd62は蒸気機関車がブームになる前に廃車になってしまったということで、
d61と同様に不運な機関車でありましたしさらに保存機が1台もないというのですから、
d61よりも不運としか言いようがありません。
●d61型蒸気機関車と似た車両が戦前にも計画されていた。
d61型蒸気機関車はバークシャー型になりますが、実は戦前にもバークシャー型がその当時の鉄道省でも計画されていましたが、
どんな車両だったのかということについては高木宏之の著書でもある国鉄蒸気機関車史の2軸従台車の眷属の記事の中に、
昭和14年にその当時の鉄道省が狭軌在来線の貨物列車の高速化を検討していたということですが、
この時点でd51の1次型についてはすべての車両も落成していましたし、2次型の先行量産車も落成していましたが、
その当時の鉄道省でもd51では高速貨物列車を運転することができないと感じていたのではないでしょうか。
そうしたこともあってバークシャー型を計画していたということになりますが、
その際に参考にしたのがアメリカで使われているA-1形で、この車両も動輪の配置が1D2で、バークシャーであったということで、
その当時の鉄道省が計画したバークシャー形の蒸気機関車のベースになった車輌です。
そして鉄道省が計画したバークシャー形の蒸気機関車はどんな車両だったかというと、
仮の形式がKd53形で、動輪の大きさが1580mmでありましたが、これ、c58形蒸気機関車と同じサイズになります。
そして炭水車についてはc59形蒸気機関車の戦前型でも使われていた箱型で、
さらに自動給炭装置も装備するなどその当時の蒸気機関車でも本当に画期的な車両になるはずでした。
それであれば炭水車についてですが機関車デゴイチの標準型同様に、
・一体鋳鋼製のLT241
引用先 https://hobbycom.jp/my/B-17/diaries/29636
・鋲接板台枠構造のLT202
引用先
https://www.imon.co.jp/webshop/index.php?main_page=product_info&products_id=142763
の2つが使われたのではないでしょうか?
それと戦後になってからも引き続き作られたということであれば、
炭水車については船底型で台車はというと、一体鋳鋼製のLT241もあり得たのではないでしょうか?
●なぜ?d61型蒸気機関車と似た車両の計画が中断したのか?
引用先 http://hinotorigusa.blog.jp/archives/1051042758.html
完成していたら戦前でも最高の機能を搭載したはずの仮の形式がKd53形ですが、
それが計画だけで中断してしまったというのですがその理由はというと、
この当時の日本ですが中国大陸での日中戦争が勃発し、さらに太平洋戦争も勃発してしまったというのですから、
それこそ貨物列車の高速化よりもd51の量産に舵を切ったということになります。
そうしたこともあって戦前に計画されていたバークシャー型のKd53形については計画のままとなりましたが、
仮に日中戦争であったり、太平洋戦争が勃発しなかった場合や2年ほど遅れていたら戦前の鉄道省時代にすでにバークシャー形のd53形蒸気機関車が存在していたということではないでしょうか。
こうやっててきますと国鉄で使われていたバークシャー型の蒸気機関車については不運としか言いようがありません。