本棚の住人の鉄道忘備録

個人的に気になった鉄道に関するテーマで書いているブログです。

デゴイチに装備されたギースルエジェクターとは何なのか?

 

引用先 http://abekuma.way-nifty.com/blog/2008/12/post-5bc3.html

 

デゴイチで北海道でも特に追分機関区に配備された車両で見られたギースルエジェクターとはどんな装置なのでしょうか?

 

 

追分機関区のデゴイチが装備したギースルエジェクターとは?

 

 


引用先 https://drfc-ob.com/wp/archives/125626

 

デゴイチでも特に追分機関区だけに配属されたデゴイチに集中的に見られた装備品といえば、ギースルエジェクターになりますが、

 

そもそもギースルエジェクターとはどんな装置かというと、簡単に言えば煙突のことですが、

 

具体的にどんなものかということについては、


ウィキペディアのギースルエジェクターの記事によると、

 

「装置は、主として煙室内に一列に設置された特殊ブラスト管と特殊な形状の煙突からなっている。この煙突は普通の煙突のような円筒形ではなく、前後に細長い長円形で、側面から見ると逆台形のような形状である。シリンダから送られる蒸気をブラスト管から排出する際、通気量等によって吐き出し面積を可変・調整して効率よく排出することと、小煙管よりも大煙管に石炭の燃焼ガスを多く通すことより、従来の煙突に比べて燃焼効率を高めることができ、それによって蒸気温度を上げ、消費する石炭の量を減らして牽引力を上げ、火の粉を減らす効果がある。実験では9~15%ほどの石炭の節約、

シンダや火の粉の減少等の効果が確認された。

ギースル・エジェクタの煙突からの排気煙は、力行時等の排気量の多い時は普通の煙突と同じように全体から排出されるが、停車時のように負荷が小さく軽くブローしている時などは煙突後方(もしくは前方と後方の2箇所)から排気されるのが特色である。」

 

引用先 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%
AB%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%82%BF 

 

それでギースル・エジェクターですが、デゴイチが装備している普通の煙突よりも、

石炭の燃焼効果もよく、石炭の節約にもつながるということですから、燃費の向上につながるということで、

 

上諏訪に所属するデゴイチの349盛岡区に所属するデゴイチの357で、実証実験を行い、従来のデゴイチが装備している煙突と比べても、石炭の消費量が9から15%減ったということですから、

 

それだけ石炭の燃えが良くなったということで燃費の向上につながったということになりますが、

 

煙突を変えただけでも石炭の燃焼が効果的によくなったというのですが、もう少し早く国鉄で採用していたらもっと数多くの機関車デゴイチに装備されていたということではないでしょうか。

 

ちなみにギースル・エジェクターですが、いつ国鉄が導入したのかというと、1963年のことでした。


追分機関区のデゴイチの何号機がギースルエジェクターだったのか?

 



引用先 https://drfc-ob.com/wp/archives/125626

 

ギースルエジェクターですが、追分機関区に所属するデゴイチ標準型や準戦時型に戦時型に装備されましたが、

 

実際にギースルエジェクターしたデゴイチはというと次の番号になります。

 

117号機を筆頭に、120・226・241・285・293・308・328・343・345・349・357・413・492・509・539・605・711・733・742・842・1037・1042・1119になりますが、

 

追分区に所属したギースルエジェクターを装備した車両は標準型の車両が圧倒的に多く、戦時型とも呼ばれた1000番台については3台だけです。

 

画像はギースルエジェクターを装備したd51357号車になります。

 

 


引用先 http://ttr.b.la9.jp/lib57/d51357.htm


それとギースルエジェクターを装備したデゴイチといえば、1975年の12月24日の夕張発追分行きの6788レを担当した241号機もその一台でありましたが、

 

 

引用先 http://amilab.dip.jp/sozai/CT/550SL/550-BB063.html

 

本来ならばデゴイチの241号機も保存機として残されるはずでしたが、1976年の4月に原因不明の火災で追分機関区の車庫が焼失し、

 

その巻き添えを食らってしまったということで、最終的に解体処分されるという悲にあいました。


あとギースルエジェクターを装備したデゴイチについては、道内では旭川区に167号機と952号機、953号機の3台がありましたが、

 

このうち、952号機、953号機については胆振循環鉄道からの買収機になりますが、そのうち、953号機は廃車になった後今も豊浦町に保存されていますし、

 

 


引用先 https://www.steamlocomotivejapan.com/d51-953

 

本州でも秋田機関区に8台が在籍していましたが、秋田機関区に配属されていたギースルエジェクターを装備した機関車デゴイチは、

 

最初に装備した車両が廃車となった後に付け替えられたということでありましたが、

 

あとからギースルエジェクターを装備したd51 315号機が昭和46年の4月に九州の直方区に移動した際に、元の煙突に戻りましたが、

 

その理由はというと一台だけ違う煙突では整備しにくいということで元の形の煙突に戻ったというのですから、

 

これ、蒸気機関車を現場で整備する方達にすれば他の車両と異なる装備品に手を焼いたということではないでしょうか。

 


追分機関区のデゴイチにギースルエジェクターが多かったのか?

 

 

引用先 https://c5793.ebo-shi.com/hozond51349.html


それでギースルエジェクターを装備したデゴイチが追分機関区に集中していたその理由はというと、


追分機関区については、夕張炭田から採掘された石炭を運ぶ列車を担当していましたが、

 

ここで活躍していたデゴイチ単機で1200tの石炭列車を担当していましたから、

 

重量級の貨物列車を担当していたとなれば、石炭の燃焼を少しでも良くしたいということではないでしょうか。

 

そうしたことで追分機関区にギースルエジェクターを装備したデゴイチが集中的に配属されたということなのでしょうか。


ギースルエジェクターについては追分機関区のデゴイチで見かけることができたものですが、逆に言えば追分機関区だからこそ見かけることができた装備品になります。